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じっくり鍛える。

中高年を過ぎてからの筋肉を鍛える目的は、

ずばり「健康」になる為…です。

 
筋肉を鍛えることによって
・姿勢が良くなる。
・血行が良くなる。
・代謝が良くなる。

 
そして、正しい姿勢を取ることによって

内臓下垂が改善されたり、

関節にかかる負担が軽減されたりします。

 
関節の柔軟性が増して、

自分のイメージしている動きが、取りやすくなります。
自分では上がっている積もりの足が、

何でも無い処でつまづいて
転けてしまう…なんて事が無くなります。

 
そう、目指すは「使える筋肉」です。

 
何もこの年齢になって、

ゴリゴリに筋肉を鍛えて、オリンピックを目指したり、

ボディビルダーのようなムキムキな肉体に

改造しようという訳では無いはず…です。
(もし、そっち系ならそれなりの方法はありますが…。)

 
基本は、普段の日常生活を快適に過ごすことが出来る事…。
が目標というか、目的になります。

 
その為には先ず、毎日無理無く続けられること。
そして、ケガや故障しないこと。
この2点が、中高年からの筋肉の鍛え方の重要なポイントになります。

 
そこで、筋トレをする際のポイントは、

「動きのスピード」です。
速いスピードの動きには、

速筋が反応してしまいます。
出来るだけゆっくり行うことで、

遅筋に効果的な刺激を与えること…。
これが重要なポイントとなります。

 
その為にマシーンを使ったトレーニングは行ないません。

マシーントレーニングでは主に速筋が動員される為に、

筋肉が故障する可能性

(腰を痛めたり、膝を悪くしたり)が高くなるのです。

 
先ずは、じっくりゆっくり鍛えて行きましょう。

 
※次回からは、

正しく立ったり歩いたりするために必要な筋肉に

焦点を当てて鍛えるプログラムを書いていきます。

中高年からの筋肉の鍛え方

40代からは、意識して筋肉を鍛えていく必要があります。
しかし、急激に、またやみくもに鍛えたのでは、

却って「故障」や「痛み」を引き起こしかねません。

 
膝や腰などの関節の痛みの原因は、

急激に強い刺激を受けて、

関節を支持する筋肉が壊されてしまう為。

と考えられています。

 

 
実は、一口に筋肉と言っても

壊れやすいものと、そうでないものの2種類があります。

 
一つは太くて大きな筋肉=速筋
もう一つは、ゆっくりと収縮する小さな筋肉=遅筋

 
速筋は、
・筋線維は大きい
・筋肉はすばやく収縮する
・身体の表面近くに多い
・瞬発力に優れている
・疲れやすい
・ケガをしやすい
・筋肉がモリモリになりやすい

 
遅筋は、
・筋線維は小さい
・筋肉はゆっくり収縮する
・身体の奥に多い
・持久力に優れている
・疲れにくい
・ケガしにくい
・筋肉がモリモリになりにくい

 
といった特徴があります。

 
また2つの筋肉は、その主なエネルギー源も異なります。

 
速筋は内部に元々、糖質を蓄えていて、

これを瞬間的にエネルギーに変えて使います。
重い物を一気に持ち上げる時などに、

このエネルギー回路が使われます。

 
一方の遅筋は、酸素を取り込みながら糖質や脂質を

エネルギーに変えて利用している筋肉です。
ウォーキングやジョギングなどのエネルギー回路がこれです。

 
これだけだと一見、速筋のほうが効率が良さそうに感じられます。
ところが、速筋には糖質をエネルギーに変換する際に、

同時に作られる乳酸という「疲労物質」が溜まりやすいのです。

 
また、柔軟性も遅筋に比べて劣るために、

疲れやすくケガをしやすい…というデメリットもあります。

 
以上、それぞれの筋肉の特性を踏まえた上で、

次回から具体的な中高年からの筋肉の鍛え方を

書いていきたいと思います。

筋肉を鍛えないと…。

筋肉は年齢では無く、「生活習慣」に左右されます。

 
病気や怪我などで、1週間入院するだけで

筋力は劇的に衰えます。
寝たきりになると、それ以後、

筋力は一日に約5%ずつ低下していくと言われています。

 
筋肉が衰えることによって、

やがていろいろな「トラブル」が起きてきます。

 
まず、姿勢が悪くなる。
その結果生じるのが、「肩凝り」や「腰痛」など…。

 
また二足歩行の人間が、真っすぐ立って歩くために

必要不可欠なのが、お尻のところにある

「大臀筋」という筋肉です。

 
この筋肉が細くなって衰えてしまうと、

きちんと立てなくなります。

 
そうなると先ず、骨盤の角度が前傾し過ぎてしまい、

それをカバーする為に背骨が曲がり、

肋骨や首が前に出てきます。

 
真っすぐ立てないので

バランスを取ろうとして膝も曲がります。
いわゆる、腰や背中が丸くなった

「お年寄り」の姿勢になっていきます。

 

 

姿勢が悪くなれば、立っているだけで疲れてしまい、

身体を動かすことが億劫になります。
すると、ますます筋肉は衰えていき、

更に無理な姿勢になる。
という悪循環に…。

 
また、筋肉が縮んだままだと、

乳酸などの「疲労物質」が

どんどん筋肉内に蓄積されてしまいます。

 
すると、新鮮な酸素や糖質が

血液中に供給されにくくなり、その結果、

さまざまな代謝が悪くなるというデメリットもあります。

 
実際にこうした筋肉の「急激な衰え」というのは

70歳前後からと言われています。

 
しかし、その「前兆」は

30代、40代からすでに表れてきています。

 
筋力のピークは20代半ば。
何の運動もしなければ、それ以降は下降し、

30代で衰えを自覚し始めます。

 
ですから、40代でどうアクションを起こすか…。
これが 非常に重要なポイントとなってきます。

 
続きます。

筋肉の鍛え方

10月から11月に掛けてのこの時期。
暑くも無く、寒くも無く一年中で

一番過ごしやすい季節です。
スポーツの秋、行楽の秋。

歩いたり、走ったり…。

 
普段、運動には無関係な方も、

何かと身体を動かしてみたい衝動に駆られたりします。

 
でも、その前に…。
ちょっとだけ、筋肉についてお勉強しておきましょう。

 
40代を過ぎると、年齢とともにお肌が衰えていくように、

加齢によって筋肉が落ちていくのも仕方の無い事、

と思われがちです。

 
しかし、実はそうではありません。

 
筋肉は「筋繊維」という細胞が幾つか集まって出来ています。
この筋繊維の「数」は、基本的に生まれてから死ぬまでの間、
大きく変化することはありません。

 
他の体細胞と比べてみると、

例えば、脳細胞などは3歳をピークにどんどん減っていきます。
免疫細胞は、25歳以降やはり減少していきます。

 
加齢と共に、物忘れがひどくなったり、

病気に罹りやすくなるのもそのせいです。

 
それに比べて、筋繊維はほとんど減らない…。

つまり、筋肉を構成する細胞の「量」は、

年齢に左右されません。

 
と言うことは、

若い頃に鍛えた筋肉は衰えること無く、

その後もずっと維持され続けている…
はずです。

 
が、実際はそうではありません。

 
昔は出来た腹筋運動も、今では全然出来ないし、

陸上部で鍛えた健脚も気持ちばかりで、もつれ気味です。

ジャンプなんてトンデモ無いし、

直ぐに息が上がってしまいます。

 
これは、一体どうしたことでしょうか?

 
それは、筋肉の「数や量」では無くて、

筋肉の「大きさ、太さ」に関係しています。
つまり、筋繊維の一本一本が細くなってしまっている…。
という訳です。

 
よく使う筋肉はその運動量に応じて、

収縮と弛緩を繰り返します。

その繰り返しによって太さと大きさを増していきます。

 
逆に何もしないで「刺激」を与えないと、

筋肉は痩せて細くなり、さらには筋繊維同士がくっついて

縮んだまま元に戻らない状態になってしまいます。

 
細胞の数は減らないが、一つ一つは細く縮んでいく。
その為に、昔鍛えていてもその後、

運動の習慣が無ければ「筋力」は落ちていく一方…。
となります。

 
では、如何すれば良いのでしょうか?

 
そりゃあもう、分かり切ったことですが…。

 
続きます。

蝶形骨の調整(概要)

蝶形骨という骨は中々に個性的で、面白い骨でもあります。
他には無い複雑な形状をしている上に、

頭蓋の中央でくさびのように頭蓋全体をまとめる働きも担っています。
その為に、調整もやっかいで

蝶形骨だけを単独で動かす事は不可能です。

 
また、蝶形骨は他の頭蓋骨の例に洩れず、

軽量化の為に?含気(エアーイン)状態で、

いわゆる軽石のようにスカスカです。
なおかつ、脳神経などのいろいろな神経が通る

小さな孔(あな)が空いています。
その為、強い刺激での調整は禁忌です。

 
よく小顔矯正などで、こめかみ辺りをグリグリしたり、

強く圧迫したりする映像をTV等で見かけたりしますが、

あれなどはちょっと考えものです。

痛みが残るだけで無く、めまいや吐き気、頭重などの

自律神経症状を発症させる可能性もあります。

 
前回の「耳ひっぱり」も直接、蝶形骨を触ってする調整法では無い為、

負担が少ないと思い、紹介させて頂きました。

 
また、蝶形骨のズレや歪みは、

身体のいろいろな部分の不具合が、

結果的に頭蓋骨のひずみと為って表れたものです。
それ故、蝶形骨を調整する為には

まず身体全体のバランスを整える必要があります。

 

 
以上を踏まえた上で、

蝶形骨の調整の概要をキーワードで記します。
⑴手首、足首、がん首
⑵尾骨から皿回し
⑶呼吸を合わせる

 

 

何がなんだか、よく分からない事と思います。

 
その詳細については、また日を改めて…。

蝶形骨の調整(耳ひっぱり)

「耳をひっぱれば疲れが取れる。

それどころイライラや不眠などのストレス症状も軽減する。」

 
そう提唱されているのが、

「1日1分であらゆる疲れがとれる耳ひっぱり」(飛鳥新社)の

著書藤本靖氏です。
アメリカ発祥の「ロルフィング」という

ボディーワークの施術者としても知られています。

 
その著書の中で蝶形骨の調整法として書かれているのが、

「耳ひっぱり」です。

 
藤本氏の論によると、蝶形骨は頭の真ん中にある骨で、

両側の「側頭骨」という骨に挟まれていて、

その側頭骨にくっついている耳をじんわり引っ張ると、

側頭骨と蝶形骨に「あそび」が出来て、

蝶形骨のゆがみが取れるというものです。

 

ひっぱり方には、藤本式「みひっぱりの基本フォーム」というのがあって、

まず姿勢は、

①背筋を伸ばす
②軽く呼吸をする(自然な呼吸)
③遠くを見るイメージで、視線は真っ直ぐに

 
そして、両手で左右それぞれの耳をつまんで、
①中指を耳のくぼみの中に入れ、

親指で耳の後ろ側の付け根をつまむ
②真横では無く「斜め後ろ」に

2〜3mmじんわりひっぱり10秒間キープする。
というものです。

 
※治療というのでは無く、簡単なエクササイズとして

誰にでも出来るテクニックです。
本ではその他の応用編なども記載されています。

ご興味のある方は、一読してみて下さい。

 

 

実際の施術の考え方…については、また次回から。

蝶形骨が身体に与える影響

「蝶形骨」は頭蓋の多くの骨と接合し、

脳を支える頭蓋内の膜、

それに12対ある脳神経(視神経、三叉神経、副神経など)の多くと

直接、間接的にかかわり、

また内分泌系(ホルモンバランス)を司る

「脳下垂体」の受け皿(トルコ鞍)でもあります。

 
また、生命活動維持に重要な役割を果たしている

自律神経機能や体温、血圧、睡眠、歩行反射、

水分、食欲その他の調整機能を司っている

間脳、視床下部を含めた「視床」ともかかわりが有ります。

 
その為、蝶形骨の歪みは、

硬膜、脳脊髄液の循環、脳神経、内分泌系、自律神経系、

脳幹の働きに少なからず影響を及ぼす可能性が有ります。

 

 
そしてそれとは別に、

蝶形骨についている筋膜は、

ラップのように気管、食道、心臓を包み込みながら

身体の中心にある「横隔膜」まで繋がっています。

 
その為、深い呼吸にも関係し、

また横隔膜に接する腹腔内の各臓器にも

影響を及ぼすことが考えられます。

 

 
また、蝶形骨は顔面の中心、

目の奥にある大きな骨ですから、

顔や目のゆがみ、

鼻の症状(副鼻腔)等にも関連してきます。

 
身体の各所に間接、直接的に

さまざまな影響を与える蝶形骨ですが、

前回書いたように外側から全体を直接触れることが出来ません。

 
ではどうやって調整すれば良いのでしょうか?

 
続きます。

蝶形骨

頭蓋骨の1つに、「蝶形骨」という骨が有ります。
頭蓋底の中央部に位置し、

その中央に脳の受け皿の役割をしている「体」と、
それから出る左右各一対の「大翼」、「小翼」及び「翼状突起」から成り、

ちょうど蝶が羽を広げた形に似ていることから、

この名前が付けられました。

 
そしてこの蝶形骨は、ほとんどの頭蓋骨と接合し、

中央部で楔(くさび)の様な役割を果たしています。

 
その為に、さまざまな理由で頭蓋にストレスが加わると

中心に位置する「蝶形骨」は、骨自体が圧縮されたり、

後頭骨との関節部分(蝶形後頭底結合)を支点として、

傾いたり、捻じれたり、ずれたりすることが有ります。

医学的には、成人の頭蓋骨は動かないと為れていますが、

実際はそうでは有りません。

 
蝶形骨という骨自体は、頭蓋内に在り、

全体を直接外側から触れることは出来ません。
しかし唯一、大翼の一部が触れる場所が有ります。
それが、目の外側の上、いわゆる「こめかみ」の部分です。

 
こめかみに人差し指をそっと当てて、

この大きな骨の「動き」を感じてみて下さい。
左右への膨張、収縮はかなり小さなものですが、

上下(前後?)に何と無く動いているのを実感出来ます。

呼吸に合わせてロールしているようです。

 
と言うよりも、この「くさび」のような骨そのものが静かに、

しかし休むこと無く、「呼吸」しているかの如き

「息吹」のように僅かずつ動いています。

 
理想的な蝶形骨は、左右、前後、上下方向に柔軟で、

ちょうど「脳下垂体」という赤ちゃんを乗せた

「ゆりかご」のような働きをしています。

 
その「ゆりかご」の動きが悪くなったら?

 
続きます。

緩むと楽になる。

全ての人に本来備わっている自然治癒力を引き出すためには、

先ずその力が発揮出来る状態にまで引き上げる必要があります。

 
疲れきっていては、抵抗力や免疫力も働いてくれません。
⑴その原因となっている筋肉の過緊張やストレス、

思い込みやしがらみやら、その他諸々の不必要で余分なものを

「取り除く。」=緩める。

 
⑵その人に足りないもので、且つ必要なものを「補う。」

 
⑶滞りの無いように「流れを作る。」

 
心も身体も「緩む」事が、一番です。
そして、緩める為には「歪み」を直す事が大切です。

 
歪みの無い「良い姿勢」では、
重力を骨で支える為に、余分な筋肉の過緊張がありません。

 
そして、脊椎(背骨)が正しい位置にある為に、
⑴脳や脳脊髄液、脊髄神経の「流れ」がスムーズになる。
⑵自律神経の働きに良い影響を与える。

 
その結果として、血液循環や水分代謝が良くなる。

内臓の働きやリンパ液の流れなどが活性化される。
痛みや、機能不全が改善の方向へと向かう。

 
以上が、整体やカイロプラクティックなどで

説明されている施術の機序であります。

 
簡単に言うと、

「緊張すると歪みます。また、歪みが在ると緊張し易くなります。」
「歪みを直すと、ほっと緩みます。緩むと自分で治す力が出て来ます。」
「その治す力が滞り無いように流れを作りましょう。」
となります。

 
え〜と、あんまり「簡単」では無かったですね…。
長々とお付き合い抱き、有難うございました。

三「み」一体?

からだも衣替え~梅雨編~から始まって、

前回まで身体の軸や重心、姿勢などについて書いてきましたが、

隠れメッセージ的に3つの「み」に関しても触れていました。

 
それは、
①むくみ
②たるみ
③ゆがみ
についてです。

 
これらは、いわゆるダイエットを行う際に立ちはだかる3つの大きな壁です。

3つ揃って三「み」一体になると尚、厄介です。
これは、単にダイエットだけの問題では無く、健康上も大きなリスクと成ります。

 
一つ一つ、見て行きましょう。
先ずむくみですが、これは余分な水分や老廃物をいかに排出させるか、

代謝や循環の問題が関係してきます。

そして、体質的には「冷え」も無視することが出来ません。

 
次にたるみ。これは、筋力と重力の関係。余分なお肉を如何するのか?

効率的な運動方法や、食事法、呼吸法など。

実際にご自身で会得して、実行して戴くことが肝要と成ります。

 
最後に歪み。特に日頃からの姿勢が大切です。

ただ、良い姿勢とはどんな姿勢か?

をきちんと理解し、意識する必要があります。

 
この三「み」一体の状態を治療する際に

一番ポイントと成るのが、「歪み」を正すこと。です。

 
詳しくはまた次回に。