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節分の話題をもう一つ。
節分とは、本来「季節を分ける」という意味があり、
それぞれの季節が移り変わる節目の日を指します。
つまり、「立春・立夏・立秋・立冬」のそれぞれの前日に、
一年に4回あります。
しかし、日本では立春は一年の始まりとしてとくに尊重され、
しだいに節分と言えば、立春の前日のみを指すようになりました。
立春を一年の始まりとするならば、
さしずめ節分は大晦日(おおみそか)にあたります。
大晦日の宮中の年中行事で平安時代から行われている
鬼払いの儀式(鬼やらいとも呼ばれる)がありました。
「追儺(ついな)」と呼ばれるもので、
陰陽師らによって旧年の厄や災難を払い清めるもの…
とされていました。
節分の日の「鬼は外、福はうち。」の豆まきも、
この「追儺」が由来であると言われています。
節分、つまり季節の変わり目には
邪気(鬼)が生じると考えられていました。
そこで、鬼に豆をぶつけることによって邪気を追い払い、
一年の「無病息災」を願ったわけです。
豆は、「魔滅(まめ)」…魔を滅する。
に通じるというわけです。
邪気払い≒健康を害するものを取り除くこと。
と考えてみても間違いでは無いと思います。
節分が各季節ごと「春、夏、秋、冬」にあって、
それぞれの季節の変わり目に邪気が生じるとしたら、
どのような「邪気」で、どのように対処すれば良いのでしょか?
東洋医学(漢方)でいうところの「五行相関」で考えてみましょう。
今日、2月4日は24節気の一つ「立春」です。
暦の上では「春」なのに、まだまだ寒いよね…。
何てよく言われますが、それもその筈。
立春とは本来、「寒さが増すことが無くなる日」とされ、
これ以上寒くなることは無い、
つまり寒さが底を打った…ということを報せる日だからです。
逆に言えば、今が寒さのピーク。
本格的に暖かくなるには、まだまだ時間が必要です。
そんな訳で、これからしばらくは寒さ対策や
「冷え」などについて書いていきたいと思います。
でもその前に、昨日の続きを…。
節分の日に、恵方巻きを食べるという風習について…ですが、
いろいろ調べてみると、その起源は諸説有って、
またそのどれもが真偽の程は、定かでは無いようです。
ただ、大正時代から戦前、戦後を通して、
前述の大阪の商人たちの「幸運巻きずし」を根拠に、
繰り返し同様のキャンペーンは行われていたそうです。
土用の丑の日の「鰻」に対抗して、
節分の日に「巻きずし」をみたいな感じで…。
そのいずれもが、やはり大阪の鮓商組合さんと海苔組合さんが
中心となっての催しだったそうです。
戦後には、あのタコ焼きの「たこ昌」の社長さんが
海苔組合の組合長を兼務されていた時に、
大々的に宣伝されたことがあったようです。
しかし残念ながら、いずれの場合も
一般に浸透して、定着するまでには到らずに、
戦後一旦廃れてしまい、
70年代に何度目かのチャレンジ(リベンジ)で
ようやく「日の目を見る」ことが出来た…というわけです。
本当、恐るべし「浪花の商人(あきんど)」の執念…
といったところでしょうか?
戦前まで一般に定着しなかった
「巻きずしの丸かぶり」ですが、
ある意外な場所で人気を博していたそうです。
それは、「花街」です。
船場の旦那衆のお座敷での「お遊び」としてです。
一気飲み為らぬ、一気食い。
恵方を向いて、一言も発せずに太巻を丸かぶりしてみせる、
ちょっと粋がった若旦那を囃し立てる芸者衆。
そんな感じだったのかもしれません。
もし、そんなところが本来の起源?ならば、
「縁起物」や、「邪気払い」なんて難しく考えずに、
「節分の日の楽しいイベント」…ぐらいに
軽〜く考えて良いんじゃないでしょうか?
(のり巻きだけに、軽い「ノリ」で…。)
次の日に「立春」を迎えるにあたって、
太巻を一本、丸かぶりすることが出来る…ことを喜ぶ。
そして感謝する。
そんな行事として、全国に広まってくれたら良いのになぁと
関西人としては密かに願うのであります。
(その方が、高級食材が売れやすい?ってか。)
今日、2月3日は「節分」の日です。
「立春」の前の日、「大寒」の最後の日。
冬から春へと「季節」を分ける…という意味合いもあります。
節分の日には、昔から様々な行事が行われてきました。
「福は内、鬼は外。」と言って行う「豆まき」。
あと、歳の数だけ「豆」を食べたり、イワシを食べたり。
地方によっては、柊(ひいらぎ)に
イワシの頭(目)を刺したのを玄関先に吊したり…。
そんな中、近年全国的に知られるようになったのが、
「恵方巻き」です。
その年の「恵方」を向いて、黙って巻き寿司(太巻)を
一本まるごと食べる…というもので、
もともと関西地方の風習だったものが、
大手コンビニのセブンイレブンによって
全国に広まった…。と言われています。
(「恵方巻き」という呼び方もセブンイレブンが始めたもので、
もともとは普通に、「巻きずしの丸かぶり」と呼ばれていました。)
が、TV等でそんな話しを耳にする度に、
「事情通」?の関西人にとっては
「何だかな〜。」という思いが湧いて来ます。
「巻きずしの丸かぶり」
それは、ある日突然、何の前触れも無くやって来ました。
70年代前半、当時中学生(小6だったか?)だった私は、
実家の近くにある市場のお寿司屋さんに貼ってある
一枚のポスターに目が止まりました。
そこには、「幸運巻きずし」という文字が、
デカデカと書いてありました。
何でも、江戸時代の末期には大阪の商人たちが、
商売繁盛と厄払いの為に、
七福神に見立てた七種類の具材を巻いた太巻を
節分の日に食べた(ことがある。)らしい…。ということで、
そのポスターの下の方に
「大阪のり問屋協同組合」と記されているのを、
子供心に何となく胡散臭く感じたのを覚えています。
その後、オイルショックの影響か、
くだんの「のり組合」さんが一気に攻勢をかけて?
様々なイベントやキャンペーンを行った結果、
マスコミにも取り上げられるようになっていきました。
でも、普通に我が家の食卓に上がるようになったのは、
80年代になってからだと思います。
その当時は、「生もの」を食べると身体が冷えるということで、
どうしても冬場(2月)に売り上げが落ちてしまう
「お鮨」の売り上げを何とかしたいという思いで、
鮓商組合が海苔組合と結託して、
そのころ同様な思いでチョコレート業界が仕掛け、
そして成功させたバレンタインデー(2月14日)に、
チョコレートを贈る…というキャンペーンをヒントに、
考えだされたものなんだよ…と
まことしやかに噂されていた記憶があります。
※書きだすと思いの外、長くなりそうなので、
続きは明日に。