日別アーカイブ: 2015年7月11日

湿度と体調の関係

天候によって体調や症状が左右されることを気象病と呼び、

 
その原因として、
⑴気温(寒暖差)
⑵気圧(特に低気圧時)
⑶湿度(高、低共に)
の3つがあります。

 
⑴寒暖差と⑵低気圧時については、

すでに説明してきましたが、

今回は「湿度」について…です。

 
湿度は高過ぎても、逆に低過ぎても

身体に何らかの影響が表れます。

 
一般に40〜60%程度が快適な湿度とされています。

 
40%以下だと、乾燥して皮膚や粘膜が乾きやすくなり、

風邪などの感染症を引きやすくなります。
また、交感神経が優位となり

頭痛、肩こり、イライラなどの症状が表れやすくなります。

 

 

逆に70%以上になると、副交感神経が優位となります。
副交感神経優位だと、身体にとって良いのでは?と思われますが、

特に近年では晴れと雨を頻繁に繰り返すことが多く、

気圧の変化も激しいために

自律神経の乱れも急激なものとなりがちです。

 
その為に、副交感神経優位

つまりリラックスモードが極端になり、

無気力、身体がだるい、食欲不振などの症状として表れます。

 
日本は四方を海に囲まれ、湿度が高くなりがちな環境にあり、

その為に身体の内部環境もその影響を受けやすくなっています。

 
湿気の影響で汗腺が覆われ、汗が出にくくなり、

体内に水分が溜まりやすく、水分代謝が悪くなります。

 
その結果、血液の流れも悪くなってしまいます。

 
漢方では、このような体調に影響を及ぼす

過剰な湿気を「湿邪」と呼びます。

 
湿邪は「脾臓」を傷し、気の流れを阻害して、

胃腸の働きが悪くなり、老廃物を身体に溜め込ませます。

 
そして湿邪は重く、下に溜まり易い性質があり、

特に下半身に影響を及ぼします。

 
そのために、食欲不振、消化不良、下痢、胃が重苦しいなどの症状や、

身体がだるい、脚がむくむ、足先が冷えるなど、

またやる気が出ない、集中力が続かないなど…

さまざまな症状が表れます。

 

 

では、その対策としてはどうすれば良いのでしょうか?

 
次回に続きます。