日別アーカイブ: 2015年3月7日

労逸(働き方の問題)

前回は、不内外因(生活習慣)の内、

飲食不節(食べ方の問題)について書きましたが、

あと一つ大きな要因として、「労逸」が挙げられます。

 
「労逸」とは、

過労を表す「労倦」と、安静を表す「安逸」を組み合わせた言葉で、

働き方の節度を示すものです。

 
働き過ぎはもちろんのこと、

働かなさ過ぎ(休み過ぎ)もまた、

心身に負担が掛かり、病気の原因となる…というわけです。

 
「労逸」には、次の4つがあります。

 
・労力過度
仕事や勉強、はたまた遊びなどが過剰で「過ぎる」と、

気血を消耗し「心身」ともに疲労する。

 
・心労過度
考え、悩み過ぎることで精神的疲労になること。
「脾」と「心」の失調により、
動悸や食欲不振などを引き起こす。

 
・房事過度
性生活の過度による疲労。
「腎精」を消耗し、

腰痛や膝痛、耳鳴り、無月経などの症状が表れる。

 
・安逸過度
休み過ぎの怠惰な生活は気血を停滞させる。
「脾・胃」の働きが衰え、

やる気や食欲が湧かなくなる。

 

 

つまり、我々人間は、仕事にしろ、遊びにしろ、

また休むときも、悩むときも、性生活を営むうえでも、

「過ぎたるは猶及ばざるが如し。」で、何事も「過ぎる」と、

それは病気の原因=邪になってしまう…というわけです。

 
自分自身でコントロール出来る部分も、出来ない部分も、

また好むと好まざるとにかかわらず、

何事もほどほどに、

こちらも「腹八分目」が肝要なことは、

間違いありません。