日別アーカイブ: 2015年3月5日

飲食失節(食べ方の問題)

食生活の乱れは、

「不内外因」のなかでも特に、「病因」となりやすく、

飲食の節度が無くなった状態を「飲食失節」と呼びます。

 
飲食失節には、大きく分けて次の3つが有ります。

 
・飢飽失常…食べ過ぎや、食が細過ぎる状態を指す。
・飲食不潔…読んで字の如く、不衛生なものを食べること。
・偏食…刺激物や味、性質の似通った食材を食べ続けること。

 

 

つまり、飲食の「質」と「量」の適、不適の問題です。

 

 

まず、「量」が少なすぎる「小食」は、

栄養が足りず(栄養失調)、

「気」・「血」・「津液」の不足や、

身体の抵抗力(正気)の低下を招きます。

 

 

 

また、「量」が多すぎる「大食・過食」は、
脾胃などの臓腑に負担がかかり、

気・血・津液の流れが滞ったうえに、

下痢や便秘などの消化不良を引き起こします。

 
「質」の偏り=偏食では、
・冷たいもの、甘いもの
消化機能の低下による下痢や腹痛。
身体を冷やす。

 
・油っぽいもの、味の濃いもの
消化不良による下痢や腹痛。

 

 

・辛いもの、熱いもの
乾燥や便秘を招く。

 

 

栄養に気をつけ、規則正しくきっちりと食べること、

過不足や好き嫌い無く食べること…。

 
「正しい食生活」は、健康な身体を維持する上での

基本中の基本…であることは、誰もが認める

「あたりまえ」の事柄ですが、いざ実行しようとすると、

なかなか大変な作業ではあります。

 

夜型となった現代人にとっては、決められた時間に

きちんと食事をすること自体が難しくなっています。

 
外食も多く、どうしても味の濃いものや

油っぽいものを摂りがちです。

 
また、巷にグルメ情報も氾濫し、ついつい乗せらて

食欲中枢が刺激されてしまいがちです。

 

 

また、ストレスによる「どか食い」や「深酒」、

無理なダイエットなどによる偏った食事パターン…など

「あたりまえ」な食生活とは、ほど遠いものとなりがちです。

 
食べることは、自らが「生きる」為に、

他の「いのち」を感謝して「いただく」こと。

 
この原点に立ち返って、

まずは「腹八分目」を心がけてみましょう。