日別アーカイブ: 2015年2月4日

立春(春立ちぬ)

今日、2月4日は24節気の一つ「立春」です。

 
暦の上では「春」なのに、まだまだ寒いよね…。
何てよく言われますが、それもその筈。

 
立春とは本来、「寒さが増すことが無くなる日」とされ、

これ以上寒くなることは無い、

つまり寒さが底を打った…ということを報せる日だからです。

 
逆に言えば、今が寒さのピーク。
本格的に暖かくなるには、まだまだ時間が必要です。

 
そんな訳で、これからしばらくは寒さ対策や

「冷え」などについて書いていきたいと思います。

 
でもその前に、昨日の続きを…。

 
節分の日に、恵方巻きを食べるという風習について…ですが、
いろいろ調べてみると、その起源は諸説有って、

またそのどれもが真偽の程は、定かでは無いようです。

 
ただ、大正時代から戦前、戦後を通して、

前述の大阪の商人たちの「幸運巻きずし」を根拠に、

繰り返し同様のキャンペーンは行われていたそうです。

 
土用の丑の日の「鰻」に対抗して、

節分の日に「巻きずし」をみたいな感じで…。

 
そのいずれもが、やはり大阪の鮓商組合さんと海苔組合さんが

中心となっての催しだったそうです。

 
戦後には、あのタコ焼きの「たこ昌」の社長さんが

海苔組合の組合長を兼務されていた時に、

大々的に宣伝されたことがあったようです。

 
しかし残念ながら、いずれの場合も

一般に浸透して、定着するまでには到らずに、

戦後一旦廃れてしまい、

70年代に何度目かのチャレンジ(リベンジ)で

ようやく「日の目を見る」ことが出来た…というわけです。

 
本当、恐るべし「浪花の商人(あきんど)」の執念…

といったところでしょうか?

 
戦前まで一般に定着しなかった

「巻きずしの丸かぶり」ですが、

ある意外な場所で人気を博していたそうです。

 
それは、「花街」です。

 
船場の旦那衆のお座敷での「お遊び」としてです。

 
一気飲み為らぬ、一気食い。

 
恵方を向いて、一言も発せずに太巻を丸かぶりしてみせる、

ちょっと粋がった若旦那を囃し立てる芸者衆。

 
そんな感じだったのかもしれません。

 
もし、そんなところが本来の起源?ならば、

「縁起物」や、「邪気払い」なんて難しく考えずに、

「節分の日の楽しいイベント」…ぐらいに

軽〜く考えて良いんじゃないでしょうか?
(のり巻きだけに、軽い「ノリ」で…。)

 
次の日に「立春」を迎えるにあたって、

太巻を一本、丸かぶりすることが出来る…ことを喜ぶ。

 
そして感謝する。

 
そんな行事として、全国に広まってくれたら良いのになぁと

関西人としては密かに願うのであります。
(その方が、高級食材が売れやすい?ってか。)