日別アーカイブ: 2014年4月19日

肝木の春

<どしゃ降りの天岩戸神社>

 

漢方の考え方では、春は、五臓(肝心脾肺腎)の中の

「肝」の季節だと考えられています。
また、身体の衣替えが始まるこの時期の事を「肝木の春」とも呼びます。

 
ご存知の通り、肝臓は血液を貯蔵する働きが有るのですが、

漢方的にはそれだけで無く、

自律神経のバランスを調える働きも担っている臓器とされています。

 
「肝は疏泄(そせつ)を司る」と言い、胃腸を始めとした五臓全体の維持や、

感情調整、血液保存などの大切な役割を担っています。
その為、身体の衣替えや生理などで多くの血液が必要とされる時には、

肝に溜めてあった血液が使われるのですが、

普段から貧血気味の方や、冬の間に病気や過労、

ストレスなどで十分に血液を蓄えられなかった場合、
肝気が弱くなり、さまざまな症状が現れます。
この状態を「肝血不足」と言います。

 
また、精神的なストレスが続き体調維持や感情調節のコントロールが

出来にくくなった状態を「肝気鬱結」と呼び、

肝の疏泄機能が滞っている、と捉えます。

 
ちょっと長くなりましたが、次回「肝血不足」と「肝気鬱結」のお話をします。