氏神様と先祖供養。

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元来、仏教の教えで「先祖供養」を

説いているくだりは、ありません。
勿論、お釈迦様が仏壇や位牌について説法を為れた。

という記録は残されていません。

 
仏教が、インドから大陸を通り
中国、韓国に伝来した際に「儒教」の影響を受け、

先人を大切にする。という思想が加わりました。

 
それが、海を渡って渡来し

元々、日本にあった自然信仰や「氏神信仰」などと融合して

長い年月の間に現在の先祖供養という形に為ったと言われています。

(諸説あるようですが。)

 
氏神様と言えば、

「引っ越しをして来たら、近くの氏神様にご挨拶に出向いた方が良い。」

と言われるように、その地域を守護する神様(神社)と認識されています。

 
しかし、その成り立ちは読んで字の如く、

それぞれの「氏の神様」という意味が有ります。
「蘇我氏(そがうじ)」、「物部氏(もののべうじ)」のように

それぞれの一族を祀る社(やしろ)を

氏神様(神社)と呼ばれていました。

 
その一族を祀る社は、

「鎮守の森」と言われるように、

人々の住む「里」に近い「山」へと向かう森に鎮守していました。

 
元々、日本では「八百万の神(やおよろずのかみ)」と呼ばれるように、

岩や木や、山や滝といった自然の造詣物にも

「神」が宿るといった自然崇拝の信仰がありました。

 
ですから、亡くなった方々も「山」や自然に帰る。

と考えられていました。
山から来て山へと帰る。
それも、自分達の住む「里」から繋がっている「森」へと。

 
亡くなった方々が、身近で直ぐ傍(そば)に居て、

見守ってくれている。
そんな感覚を日本人は、自然と身につけています。

 
そんな感覚が、仏壇や位牌といった

「もの」に繋がっていったのでは?と考えられます。

 
続きます。

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