彼(か)の岸に

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「暑さ寒さも彼岸迄」
これは、冬から春へ、夏から秋へと変化して行く

光の量と質を脳にしっかりと認識させる為に必要な期間を

表していると言えるかも知れません。

 
「彼岸」:彼の岸(かのきし)
彼方なる岸辺に思いを馳せる時間。
あちらとこちら。
光と闇。
その間(はざま)を紡ぐ薄ぼんやりとした時間帯を昔から、

黄昏時(たそがれどき)と呼びます。

 
「たそがれ」:誰そ彼
彼は誰? 彼方に見えるのは誰なんだろう?
薄暗くてはっきりしません。
同じ意味の言葉がもう一つあります。
「かわたれどき」:彼は誰?どき
どちらの言葉にも、何とも言えない風情と情緒を感じます。

 
光に満ち溢れた現代。
その明かるさ故に、すべてが際立って見えます。
何となく心が安まりません。
光と闇が入り混じる渾沌とした風情を私たちは、いつしか忘れ去っています。
そのあまりの情緒の無さに人々は、

情緒不安定(自律神経失調症)に陥ってしまうのかも知れません。

 
「黄昏時」
移り行く季節と時の変わり目には、

これ位の明かるさがちょうど良いのかもしれません。
お彼岸の夕暮れにそんな事を考えています。

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