「敬老の日」を考える。②

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一般に「高齢者」とされる年齢に

凡そ当てはまりそうな年代の方達自身は、

何歳ぐらいを境い目に「老人」かどうかを区分しているのか?

 
内閣府が2015年3月に発表した

「高齢者の日常生活に関する意識調査」というものがあります。

※60歳以上の方を対象として、各年代を5歳刻みで区分し、

85歳以上はすべてひっくるめて集計している。

 

 

それによると「一般的に何歳ごろからが高齢者だと思いますか?」

との問いに、最も多かったのが70歳以上で全体の29.1%、

次いで75歳以上の27.9%、さらに80歳以上が18.4%。

 
一般の方のイメージよりも、ちょっと高めですね。

 
興味深いのは、年齢を経るほど

高齢者の境界線が上昇している点です。
また、男性よりも女性の方が、より年をとってから

高齢者と見なす傾向が強くなっています。

 
この傾向は、御自身の意識、感覚に

比例しているところがあると思われます。
「まだまだ若い。年寄りと言われたくない。」という…。

 

 

一方では、どの世代でも1割ほどは

「年齢では判断できない」との回答を示しています。

 
「老い」の定義は人それぞれで、

身体的状況、心の変化、家族との関係など…。

 
また、自分が「若い」と想っていれば

いつまでも「年寄り」では無いはず…という方もおられます。
でも、おおよそ75歳前後が平均的に

「自分も高齢者だな」と自認できるようになる…

という統計結果が出ています。

 
また別の調査では、75%の方が

「老人」と呼ばれることに抵抗を感じ、「お年寄り」で65%、

「おじいちゃん、おばあちゃん」、「高齢者」など
年齢に直接結びつく表現には、

約半数の方が敬遠する傾向にあるという結果が出ています。

 
一方、「シルバー」が約3割弱、

「シニア」だと18%とあまり違和感が無く、

やや好意的に捉えられているようです。

 

 

杏林堂に来院される「シニア」の方々も、実際お若いです。
年齢では無く、その意識が…。

 

 

老いた人を敬う=敬老の日という名称は、

かえって失礼な感じさえします。

 

 

「シニアデー」或いは、「シルバーデー」

なんていう呼び方はどうでしょうか?
それとも、お彼岸の週をひっくるめて、

毎年「シルバーウィーク」としても良いのかも知れませんね。

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